街の木コレクション

樹木医が街で出会った木を紹介。木で遊び食べ楽しむブログ

入皮の枝は要注意

今日はオーガニックガーデンマイスター講座で木の話をしました。久々オンライン。

そこで、入皮の枝は裂けやすいということを紹介しました。

前にも入皮についてはクイズで紹介したので、こっちも見てほしいです。

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namife.hatenablog.com

剪定の仕方で、前も載せたかな?とは思いますが、

枝を残さないで断幹するのは、じつは、怖いんです。幹を維持するために、たくさん枝が出ますが、この枝は落ちやすく、細いときはとくに問題はないのですが・・・

数本残った枝が太り、その枝同士は皮を挟んで成長しているので入皮状態です。

楔が挟まったまま太く長く成長した枝が、いきなり落ちたりするのです。

(台風とか風が強い日は警戒するけど、雨が降って雨の重みで雨上がりに折れたりします)

なまじ腐った枝ではないので(入皮部分は腐る)、ノーマークのことがお多いのですが、これが高い場所にあると怖いです。

👆はイチョウですが、イチョウって切っても枝が出ると、ばっさり切られがち。

でも枝同士は皮が挟まって入皮してます。

👆は同じ木ではありませんが、同じ並びの木です。

図で説明するとこんな感じです。

枝を残さない断幹すると、入皮の危険な枝を作ってしまうことがあります。

こうなることを知らないでやってる人は多いと思います。太くなってから高さを低くするとこうなったりします。

 

実際落ちた枝は小さくもなく、右上の黒いのは人サイズです。

 

合わせて、枝を残さないで切ると、切った年輪から内側は確実に腐ります。空洞になるのは20年後ぐらいだけど。。。

 

入皮や大きな空洞を作らない剪定も考えてみてほしいです。

もっと若木のうちから予定を考えとかないとです。

これは、頼む側の問題かもしれないですね。植木屋も頼まれたらやるしかないし。大きくなっちゃってからはどうしようもないし。もう許容範囲が決まっているなら、そっから逆算で出せないかな?私も考えてみよう。

 

でも、木の持ち主さんにこうしろああしろと、うるさいことを言っちゃうと、どんどん木を植えたくなくなっちゃう流れになるみたい。「木なんかなきゃいいのに」となると悲しいので、ただただ知っておいてほしい1知識です。

 

 

それから、今日質問で出てきたキノコは

イカワタケ(ヒラフスベ型)です。

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講座にご参加くださった皆様ありがとうございました~