街の木コレクション

樹木医が街で出会った木を紹介。木で遊び食べ楽しむブログ

夏だ!蒸散選手権

今日は暑くなると聞いたので、朝7時からいそいそ蒸散選手権。

蒸散を調べている人から「蒸散量は草>広葉樹>針葉樹の順」と、聞きまして、いつか確認してみたいと思っていました。特に草が蒸散量が多いというなら、大きい草で、試してみたいですよね。あと、午後はあんまり蒸散しないと聞いたので、早起きしてがんばりました。

 蒸散実験は、よくマツでやったりするんですけど、針葉樹だと取れ高が少ないんじゃん?子どもと実験をして、たくさん蒸散してくれたほうがテンション高まりますよね?今回はざっくり70リットルのビニール袋をかけて、教材としてどの植物がテンションあがるか調べました。

 

エントリーは、

 

草本代表 インドハマユウ(アフリカハマユウ?)

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6月はこんな花が咲いてました。春に根元で切ったのに、花まで咲かせるガツガツ系です。

 

広葉樹代表、ビワ茶で葉を取られたビワ

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針葉樹代表 キャラボクです。

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7時ビニールかけたインドハマユウ

 

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9時 すでに水がたまり始めている!👇

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インドハマユウが明らかに早いスタート。やはり草本は多いのか?

他の木は白く曇る程度。

 

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10時半 ビワも水が下へ流れおちてきました。

 

 

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12時インドハマユウ汗だくです。

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水をこぼさないようにビニールを外します。

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12時ビワもかなり健闘。ビニールの中はむわっと湿気がすごいです。

 

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蒸散してるって感じですねー

 

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12時 キャラボクも水は出ている感じですが、明らかに他より少ない。

 

ビニールの水を集めて比べてみました。大きいビニールからコップへ移すのはこぼしやすいので、大きな鍋でうけたのですが、インドハマユウの水はこぼしてしまい少し減りました。

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左からインドハマユウ60cc、ビワ50cc、キャラボク20ccです。

水をこぼしたのにダントツにインドハマユウが多かったです。

 

他の草でも確認したかったので、ハーブをザックリくるんでみたところ、蒸散した水が50cc取れたので、やっぱり草は多いんじゃないかと思いました。

 

針葉樹は本当に少ないので、実験でテンション上げるためには草か広葉樹がいいですね。3つを比べる実験も面白いですよね。

インドハマユウなんて朝2時間ぐらいで、水がたまってたので、9時ぐらいから始めても十分だと思います。やるなら午前中です。午後はあまり蒸散しません。(以前やった)

 

植物は蒸散をして、気化熱を奪って光合成最適温度に下げようとしているんですよねー電気代がいらないミストのようなものです。

なのに、駅前とかバッサリ枝を切ることが多くて、わざわざ暑くしなくてもいいと思うんですよねー(働き方改革で、夏に剪定すればいいじゃんとなっているらしい) 

葉は形も温度をあげないようにできているようです。夏の木陰はすずしいですよ。比べてほしいなー

なにも木陰でなくても、草もこんなに蒸散しているんです。暑いのに無理して除草しないで、蒸散してもらって、秋に除草したらいいんですよ。うちはわざと草ぼうぼうにしています。自称「ツウの庭」。