街の木コレクション

樹木医が街で出会った木を紹介。木で遊び食べ楽しむブログ

蜜の有無を教える花

「蜜が無くなったら色が変わる花に何があるか教えて下さい」と質問をもらったので、調べてみました。

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これはベニバナトチノキですが、トチノキも蜜が無くなったら花が赤っぽくなります。

↑のは真ん中の花が赤いのが多いですよね。

 

あとランタナ

咲き始めは白くて蜜があって、

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無くなると赤っぽくなります。虫もそれを知っているようです。

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白い花しか虫も行かないようです。

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こういうマメさというか、効率化をはかっているからなのか、ランタナはいたるところに繁茂しています。

 

ハコネウツギ

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咲きたては白く、蜜がなくなると赤くなります。蜜が無いのに間違えて入るハチもいるみたいです。

 

あと、クレソンの花も。花びらは白いままですが、真ん中の色が緑から赤に変わります。

やっぱハチは赤が見えないらしいから、蜜が無くなったらみんな赤くなるんだろうね。アゲハは赤がみえるらしいよ。

 

アジサイ

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よく見てください。手前の2つの装飾花が裏返っています。

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これなんて全部裏返って、店じまい。

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花が終わったのは伏せるのですが、虫がそれを知っているのかは定かでないようです。

 

蜜があるとかないとか知らせる花があるかと思えば、

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コブシとか

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タイサンボクとかモクレン科の花は、「香りがあって蜜が無い」虫にとっては詐欺のような花です。

ただ、モクレン科でもユリノキは蜜たっぷりで

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ちゃんと蜜のガイドマークがあります。オレンジのところに蜜がにじみ出ています。親切な木です。