街の木コレクション

樹木医が街で出会った木を紹介。木で遊び食べ楽しむブログ

マツにマツオウジ

雨上がりに気温が上がると、キノコ出てるんじゃないかとソワソワしてしまう。

マツの古い切り株から、なにやら出ていました。

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結構しっかりしたキノコ。

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ひだをよく見ましょう。「キノコは裏が顔で、表面は背中だ!」と、あるキノコの先生は言っていました。裏のひだを見ない事には、情報がなさすぎです。

たぶんマツから出ててしっかししたキノコなんで、あれかなーと当たりをつけて、ひだをズームアップ

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やっぱりマツオウジだ!マツオウジはひだがノコギリみたいにギザギザなのが特徴。

最近は、マツオウジもつばアリとつばナシがあって、完全な別種だとか。これはつばナシで、「マツオウジ」ということです。つばアリならツバマツオウジ。

 

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図鑑だと、こんな雰囲気のキノコで出てるけど、

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こういうマツオウジもある。ちゃんとひだはギザギザ。マツなど針葉樹の古い切り株に出る。マツも枯れてかなりたったあとに分解するキノコなんだろうなー

あるキノコの先生が「図鑑は見合い写真だから・・・・」と言っていたが、植物もキノコもみんなそうだと思う。日常の生活感あふれる図鑑だと売れないもんね。私も「木の手帳」は樹木の生活感あふれる写真にしたかったが、「ぜったい写真がきれいじゃないと買わない」って同業者に言われ、きれいな写真を借りてきてます。

 

マツオウジは食べられるが、中毒例もあり、そしてヤニ臭い。食欲をそそらないので、私は食べたことがない。うすいひだのギザギザをよく観察してほしい。