街の木コレクション

樹木医が街で出会った木を紹介。木で遊び食べ楽しむブログ

剪定こぶと屍サルスベリ

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よく見るサルスベリ

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先端がこぶになっていて、

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そこから枝がたくさん伸びて咲きます。

 

これはサルスベリだけじゃないのですが、同じ場所を何度も切ると、切られる場所に木の方も抗菌物質などを集め、こぶのようになります。これを剪定こぶと呼びます。

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狭い場所なら早くからこぶ作っちゃって大きくしないのも手だと思います。

ただ、こぶはみっともないと言われがちなんですよね。

でも木としてはこぶに集めちゃってますから、こぶを切られると、

木としては「そんなー」でしょうね。

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剪定こぶからこぶを目立たなくするように育てている植木屋さんもいましたよ。

 

私は地面にこぶができたらいいなと毎年サルスベリを切っていますが、

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2mぐらい枝が伸びますね。

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このぐらいが理想だったのですが、こんなに日当たりよくできないなあ。サルスベリはやっぱ陽樹ですね。

サルスベリのすごい所は、今年出た枝に花が咲くことです。普通の木なら新しい枝は葉だけで、だいたい2年枝から咲きます。

 

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このサルスベリもこんなふうに切られても咲いてます。

でも、この木は生き残りで

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まわりには、こんなのとか(看板の棒みたいですが、サルスベリです)

 

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こんなのとか、屍が並んでいました。

 

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電柱切り死と呼ぼうか。そもそも日陰で、幹バッサリは致命的ですね。たぶん看板のために切られたのかな?同じサルスベリですが奥の木と貧富の差を感じます。

 

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奥の木は、日当たりも良いです。

 

一番気の毒なのは、あの屍サルスベリ、少なくとも1年は放置されているんですよね。私が1年前見つけたときにはすでに枯れていました。誰も見ちゃいねー

 

サルスベリの樹形など見てもらえるとうれしいです。