街の木コレクション

樹木医が街で出会った木を紹介。木で遊び食べ楽しむブログ

断面萌え会、虫に凌駕される

昨日はゆぐっちのところで断面萌え会をしました。

お弁当を忘れた人には上げようと思って持っていったバタフライピーおにぎり

 

のりをまくのを忘れていました。2個食べてもらいました。わかめご飯はわかめ味だそうです。やはりバタフライピーは味が無いです。

 

今回の断面萌え会は木の断面を見る会でありまして。。。といっても最初は内輪の軽いノリだったのです。ゆぐっち👇の木材置き場にたくさん木が集まってるから、見に来る?みたいな。それが、なんだか来たい人多かったみたいで、ゆぐっちのクラファンに寄付した人たちも集まり、ちゃんとしたイベントになったような、なってないような。

たぶん話は聞いてたけど理解が浅かった。なかなか木材加工が大変なのが身に染みてわかりました。ゆぐっちは木材加工に時間を費やし過ぎて、大事なものを失っているんじゃないかと・・・心配しちゃったよ。

 

ゆぐっちはいろいろ仕掛けを考えてくれていて、このサクラの木👆中は?

業者さんに木をスライスしてもらって乾燥してもらって、戻ってきたら中腐ってたなんてこともあるそうで。「腐ってましたよ」とは教えてくれないそうで・・・

中がどうなのか予測するのは死活問題なのだそうです。樹木医も内部腐朽を予測することはあるけど、そんなにシビアじゃないですね。

それで、このサクラでテーブルの天板取れるかどうか。というお題。

あんま腐ってなさそうにも見えますが

開いていくと多少ありますね。

 

光がまだらで分かりにくいですが、ありますねー

枝があったところかなーもうちょっとちゃんと撮っておけばよかった。

 

結果は天板ぐらいは取れるが正解でした。

 

木が立ってるときに取れるかなーと予測するんだ!と実感しましたよ。めっちゃいいアクティビティ!樹木医教材で使いたいですよね。

 

次は年輪チャレンジ。このなかで一番樹齢があるのは?

まずでっかいクスノキ👆直径94㎝あります。半径47㎝で26年 平均年輪幅1.8㎝です。

 

ケヤキは直径47㎝のが24才。断面を予想したソメイヨシノは25才👇

 

チャボヒバにしては大きいやつ。
これは直径24㎝でしたが、76才ぐらいでした。

 

次は「悪い子はいねがー」チャレンジ。木に虫がいそうなのを集めます。

 

木の皮を剥いていくと、

カミキリムシの幼虫らしきが!

 

「これ、マジでうまいんですよ!」私は特に奇をてらって言っているわけではなく、カミキリムシの幼虫は別次元でうまいんです。

それを信じてくれた某女子が「焼きましょう!」と置いてあったスコップを見つけ・・・

焼いてみました。最初うねうねしてますが、すぐまっすぐになって、少し伸びます。そんぐらいが食べごろかな。

虫が嫌いな子には申し訳ないんだけど、樹皮をはぐ→虫がたくさん出てくる→焼く→食べる→おいしい!→樹皮をさらにはいで虫を探す

という循環ができてしまいました。

だいたい最初「えーえー食べるの?うわーどうしよう。頭からにしようかしっぽか・・・」なんて言っていた人が「うまいナッツだ!」と、口に入れたら一瞬で世界が変わります。

 

味の感想としては、アーモンド、ピーナッツ、コーン、ナッツですね。

最後に「虫食べた人―」と手をあげてもらったら、かなりの人数があげていて驚きました。残念なのは、主催者のゆぐっちが食べてくれなかったことですね。

そんだけ樹皮に虫がいたというのも驚きです。ナツメとウメの樹皮からたくさんカミキリムシが出ました。うまかったです。

炒った幼虫を持ち帰って子どもや旦那に「食べる?」って聞いたら

「カミキリムシ?食べたい!」と意外にも積極的。

旦那はあたりめを食べてたから、味わかるかなと思いましたが

「カミキリムシやっぱうまいわー。あたりめのうまみを超えてくるわーしかもほんのり甘くて、こんなにうまかったっけ。」と大絶賛。

娘も最初躊躇していましたが「これは食べ物だね」と言っていました。

息子「アーモンド」

 

食べさせた人から「悔しいけど、おいしかったです」とメッセージが来て、笑ってしまいました。

「虫を食べるなんて気持ちが悪い」と教えられて育ってきたんですが、虫を食べる文化もありまして、食べておいしければ簡単に「食べ物」となる。人間のこだわりとか「絶対無理!」って言ってるものは意外とあっさり捨てられるもんだと、あらためて感じました。

私も昆虫食が好きと言うわけでもないのですが、カミキリムシとハチの子は特別にうまいと思います。

 

断面萌えから、すっかり虫に持っていかれてしまいましたが、とても良い会でした。