今日も保存しているコアな食材と向き合おうと思う。今日はイワタケ。イワタケは山の岩場などにはえている地衣類だ。地衣類は菌類と藻類の共生体で、コケ図鑑に載っているが、分類としては菌類になっている。
以前、秩父の民宿によく行っていて、民宿のおばちゃんがイワタケの酢の物をよく作ってくれた。このイワタケも民宿でもらったもの。この前民宿のおばちゃんが脳溢血で亡くなり、追悼の意を込めて作りたいと思う。
まずカラカラのイワタケを水でもどす。
そもそも地衣類ってゆっくり成長するらしいし、収穫時もカラカラだろうから新鮮だとかあんまり関係なさそう。
柔らかくなったイワタケをさっとゆでる。
水につけ、汚れをとる。民宿のおばちゃんは、この作業をとても丁寧にやっていた。イワタケの裏の白いのや石附をとり、水の中でもみもみして、何度も水を変える。
おばちゃんは「手間を食べるようなもんだ」と言っていた。
おばちゃんほどじゃないけど、まあまあきれいになったかな?
キュウリスライスを塩もみして水を切っておく。
ぎゅーっと水をしぼり、
キュウリとイワタケをまぜて
かんたん酢を混ぜてあえる。
できあがりー
イワタケは民宿で食べていたので、家族には耐性があり、拒否反応なく喜んで食べてくれた。
初めて食べた娘は「ワカメと昆布の間みたい。」「ワカメより弾力があって、小さいのがおいしい」と好評。
民宿のおばちゃんのはもっと甘かったかな?あともうちょっとイワタケを小さくちぎっていたな。
イワタケの弾力とキュウリの歯切れの良さと、歯ごたえの楽しい組み合わせ。さすがおばちゃんやなーとしみじみ尊敬した。
若い時は山登りによく行き、イワタケはよく見かけたのに、写真を1枚も撮っていなかったのが悔やまれる。
おばちゃんが生きている間に「イワタケとキュウリの組み合わせって、すばらしいね!」って言い損ねたのが悔やまれる。